宿坊(清澄寺②)

宿坊に泊まって、翌朝。

6時から“朝のお勤め”。

目覚ましは時計とスマホとダブルでセットしてあったけど、

フルマラソンの翌朝とあってか、

何の役にも立たなかった。

目を開けたのが6時ちょうど。

遅刻だし行かなくてもいいかぁ

しかし、宿泊は自分一人だと思い出して、

さすがに行かないのはマズいだろう

ということで、急いで着替えてお堂へ。

6時5分に到着。

若いお坊さんが気付いてくれて

招き入れてくれた。

「こちらへどうぞ」と言われた先には

イスがポツンと一つだけ。

(これに座るのか)と一瞬ビビったが

他に選択肢も無く、4人いるお坊さんの後ろに座る。

朝のお勤めは、経巻を渡されて

一緒に唱えるのかなと思っていたけど、

お坊さんたちの合唱を聴くだけ。

ただ、「南無妙法蓮華経」だけは聞き取れるので、

そこだけは一緒に唱えた。

続いて別なお堂へ移動。

そちらではもっと偉いお坊さんが読経した。

それも終わったら、その偉いお坊さんが寄ってきて、

お寺の縁記など少しお話をしてくれました。

とにかく目の前に立って話されたので、

こちらもまともに聞くしか手がない。

まぁ良い修行でした。

そして朝食。昨夜に続いての粗食。

そのくせお櫃には大量のご飯。

4人分くらいあった。

大量に残すのもシャクだから、2回お替わりした。

最後の一杯は…無念。


それからお寺の周りを散策。

よくよく見てみると、大きなお寺だと分かってきた。

縁記によれば、この清澄寺日蓮聖人が

「南無妙法蓮華経」を初めて唱えた地、とのこと。

一通り散策して、腹ごなしにもなって

山の寒さもなかなか良かったし、

単独だったけど、来て良かったとしみじみ。

特にチェックアウトの時間のようなものは無い。

と言われたけど、11時ごろ宿坊を出た。

バス停の前の食堂で何か食べようと思って入ってみたら、

今日はあいにく開店休業。

仕方なく、缶の紅茶を買って、お婆さんと世間話。

そのお婆さんは俺の母親と同じ昭和6年生まれだと言う。

やっぱりご縁か。

それから天津の駅まで歩く。

トンビがピーヒョロローとずいぶん騒がしい。

昨夜は暗くてどんな道を上ってきたのか分からなかったけど、

けっこう山深いところと実感した。

昔は道ももっと悪くて、大変だったろうな。

千葉で乗り換え、西船橋で乗り換え。

下界ではテレビもスマホ新型肺炎のニュースばかりで

さすがにノー天気ではいられないだろう。

西船橋キヨスクでマスクを買った。