政権交代しない日本
最後の非自民党政権は、2009年から2012年までの民主党政権だ。
民主党政権を欲する全国的な気運が高まっていたのは事実で、
自公政権にお灸をすえよう、一度野党に日本の舵取りをやらせてみよう。
ダメならまた自公政権で良いじゃないか、といった世の中の雰囲気だった。
そうやって日本の政治は進化していくと思っていた。
しかし、世間的にはあまりにもひどい民主党政権のダメぶりに
ほとんどの国民は愛想を尽かした。
これ以降、民主党は政権への「再挑戦」の機会を失った。
さらに、選挙の度に、安倍前首相がよく言っていた殺し文句が
「”悪夢のような民主党”に戻っていいんですか!?」
これを聞くと大半の国民はどうしても野党を支持する気にはならなかった。
その頃私が勤めていた会社は民主党政権になる前から
うまくいっていなかったので、
「経済をだめにしやがって。民主党のバカヤロウ!」とまでは思わなかった。
私は政治経済にはとんと疎いが、民主党は官僚との関係作りに失敗したのが
大きかったと思う。
長期間の自民党との密接な関係性から、多くの官僚は
「民主党政権は短期間」と見切り民主党政権と距離をおいたように思う。
官僚は「主人」が変わっても自分らの与えられた仕事をすればよいのに、
前のご主人に気を遣って(今なら「忖度」して)協力的ではなかった。
政権交代して始めた公約の「事業仕分け」を頑張り過ぎたのも大きかった。
官僚の世界では、一度決めた予算を変更するなど普通あり得ないはず。
それをズタズタに切り刻んだのだから、官僚にソッポを向かれたのも
仕方なかっただろう。
自公政権復活後、安倍首相のやりたい放題が始まった。
(つづく)